ボランティアや親切などの他者貢献をしたとき「感謝されたい」「褒められたい」「お返しが欲しい」と見返りを求めてしまいませんか? 心理学者のアルフレッド・アドラー教授は「見返りは求めないと幸福になる」と言っていて、同じく心理学者のアダム・グラント教授は「見返りを求めないと失敗する」と言っています。 一体どっちがの方がいいのでしょうか? アドラー心理を解説し、ベストセラーになった「嫌われる勇気」と、こちらもベストセラーになった、アダム・グラント教授の「GIVE & TAKE」を題材にし、 アドラー教授を「見返りを求めない派」 グラント教授を「見返りを求める派」として比較していきたいと思います。
アドラー心理学とは
アルフレッド・アドラーは、オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家でフロイト、ユングと並ぶ心理学三大巨匠の一人です。 「トラウマは存在しない」など心理学の常識を覆す理論を唱えていることで有名で、現代人を幸福にする心理学とも言われています。

見返りを求めない派
見返りを求めないで、無条件でその人を信頼し貢献するわ

見返りを求める派
見返りを求めないで、親切をすると燃え尽きるので辞めた方がいいわ
両極端なことを言っているようですが、最終的には同じことを伝えていると感じました。
見返りを求めない人が得をする
見返りを求めない派の、アドラー心理学でポイントになるキーワードは「共同体感覚」と「感謝」です。
共同体感覚
当然ですが、私たちは一人では生きていけません。 組織に属していないフリーランスだったとしても、社会という組織に属していて、その中の一部が自分です。 共同体感覚とは「自分が属する共同体の一部である」ということを感じる感覚です 共同体感覚を感じられる人の方が、幸せになれるとアドラー心理学では言われています。 幸せとは、仲間に貢献することで生まれる感情だからです。 例えば、お金持ちで大成功した人が、それでも仕事やボランティアをしているのは「他者貢献することで、共同体感覚を感じる」ためです。 つまり、共同体感覚を感じることが自分の喜びになるのです。

みんなに喜んでもらえると自分も嬉しい!
感謝
アドラー心理学では「褒める」も「褒められる」も人をダメにすると言われています。 なぜなら、賞罰教育のように褒められないとしない精神になってしまうからです。 褒める代わりに「感謝」を受け取るようにしましょう。というのがアドラー心理学の教えです。 「感謝」の力はものすごく、自分自身を動かす原動力になりなります。

褒められた場合
褒められたいからやる!褒められないならやらない!

感謝された場合
感謝されて嬉しいし、相手が喜ぶならまたやってあげよう♪ 相手に親切にすると自分も気分が良い♪
褒める場合は、“褒められたい”が先行してしまいますが、感謝の場合は、“相手に喜んでもらいたい”が先行します。 感謝の場合は、損得勘定ではないので、見返りがなくても「なんで褒めないんだよ!お返しは?」と言う気持ちが湧きません。 感謝されることで、自分も嬉しく、また親切をしたいと言う気持ちが働きます。
見返りを求める人が得をする
見返りを求める派の、グラント教授の「GIVE & TAKE」よりポイントになるキーワードは「3種類の人間」がいるということと、その中でも「成功する人と失敗する人」がいるということです。
3種類の人間
親切を与える人、受け取る人、その両方の性質がある人の3種類に分けれれます。
- ギバー
与える人:25% - テイカー
受け取る人:10% - マッチャー
ギブとテイクのバランスをとる人:56%
最も成功するのは、①ギバー、2位は③マッチャー、3位は②テイカーです。
そして、4位の最も成功しにくいのも①ギバーであるというのです。
つまり、ギバーの中には、成功するギバーと失敗するギバーがいるということです。
成功する人と失敗する人
同じギバーのグループにいるにも関わらず、成功する人と、失敗する人の違いを中田敦彦さんがとてもわかりやすい表現をされていました。
成功するギバーは「エンジェル投資家」 失敗するギバーは「断れない人」引用:中田敦彦のYouTube大学
エンジェル投資家は、将来的に自分にもメリットがある(かも)に対して、断れない人は搾取され続け利用されそうなイメージがありますよね。 断れない人は、会社に一人はいたりしませんか? 頼まれごとを全て引き受けて損をしている人…。もしかしたら自分自身のことかも!?
成功するギバー:見返りを受け取れる
お金やものだけでなく「感謝」などの精神的なものも含んで受け取る人
失敗するギバー:見返りを受け取れない
搾取されるだけされ、やる気がなくなり疲れ果て燃え尽きてしまう人
では、成功するギバーになるためにはどうしたら良いのでしょうか? 失敗するギバーから成功するギバーに変わるためには、3つのポイントが重要になります。
| 1.達成型 |
| 相手を助ける上で自分にもメリットがあり、助けられたと実感もある 成功する人:この人を助けたことで良い方に向いている!助けてよかった♪ 失敗する人:どんどんわがままになって搾取されている…。この人のためになっていない気がする…。 |
| 2.計画的 |
| 時間を決めて助ける 成功する人:週末だけボランティアをして、平日は自分のために時間を使おう♪ 失敗する人:仕事もプライベートもずっと頼まれごとで断れない…。自分の時間がなくて辛い…。 |
| 3.自主的 |
| この人を助けたいと、自分が思っている 成功する人:助けたい人は助けるけど、無理なものは断る♪ 失敗する人:断るのが苦手で全て引き受けてしまう…。どんどん利用されて不満だ…。 |
成功するギバーになるためには、自分の周りにいる人も重要になってきます。 3種類の人間がいる中で、ギバーとマッチャーは害はなさそうですが、テイカーだけは搾取するだけで何も返してくれません。 失敗するギバーの人は、全てを引き受けてしまって断るのが苦手だったりします。 なので、テイカーとの関わりを排除していくことでも変わってくると思います。
どっちが得をするか?
見返りを求めない派も、見返りを求める派もどちらもメリットが先行していなく、結果的に「感謝」などのメリットがあるということ。
どちらも「与える人」こそ「成功・幸福」であると教えてくれています。
メンタル的にも、人から感謝されると心が満たされて「オキシトシン」という幸福物質が出て健康になると言われています。
他者貢献は、自己犠牲ではありません。
断るのが苦手な場合、引き受けてしまえば「断る」ということをしなくて済みますよが、何でもかんでも引き受けては、どんどん相手の要求が高くなり、自分の時間もなくなります。
失敗するギバーは「ヒモ」を助けてしまうのです。
助ければ助けるほど、相手も自分もダメにしてしまうのです。
「頑張っても報われない」「相手に利用されるだけ」と感じるのは「自分を後回しにするから大事にされない」ためです。
自分を後回しにすると、どうしても「こんなにやったのに」と不満が生まれます。
自分を第一優先にできている人が、本当の意味で相手を大事にできるのだと思います。




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